2024年1月 – 個人開発アイデアと反省 vol. 2

2023年に1番ダウンロードされたのは「年齢擬態」というアプリだった。

最高で AppStore の辞書カテゴリで11位になっていた。

これがダウンロードされたのはシンプルにマーケティングがたまたまバズったからである。 TikTok でアプリを紹介してみたら、60万回以上再生された。

0.5%程度がダウンロードしてくれたので、これくらいの数字になった。それでも今のところ、合計で2000ダウンロード弱である。1万ダウンロードには達しない

需要があったかどうかは不明だが、面白かった

年齢擬態はマーケティング起因でダウンロードされた。

単純に「年齢を色々設定できる」というウリが、夜職の人を中心に響いたようだ。夜遊びしているナンパ男のために作っていたが、キャバクラの子も複数の誕生日を設定しているらしい。

しかしながら、今冷静に考えると、そんな風に誕生日を複数設定する人間はマイノリティである。普通、人間の誕生日は1つしか存在しない。複数の誕生日を設定するのはろくでもない人間に違いない。私のようにだ。

ユーザーの反応から新たな需要を見つけた

ユーザーとしては、「誕生日を擬態したい」というよりも、誕生日から干支や西暦、和暦をすぐにわかるようにしたい、という需要が多かった。よく考えると当たり前である。誕生日を擬態するよりも、人の誕生日の和暦を知りたいニーズの方が大きいに違いない。

では、このような機能を持つシンプルなアプリを作ってはどうか?競合を調べてみよう。

「誕生日から和暦と干支がわかるアプリ」で作ってみる。

サブタイトルは「誕生日リストと干支和暦年齢早見表」

キーワード「誕生日 和暦」

「何歳だっけ?ホーム画面に年齢表示」が一番最初に出てくる。

761件の評価で 4.6 点。 2017年に作られたアプリで、おそらく Swift ( SwiftUI ではない)で作られている。

500件以上のレビューがある場合、「需要はある」と判断する。

レビュー数は DL5000で多くて 50件程度。つまり、レビュー数の100倍程度はダウンロードされている。

トラッキングメッセージ

何歳だっけ?にアプリとWebサイトのアクティビティの利用を許可しますか?←タイトル

これにより、何歳だっけ?で最適な広告が表示されます。

次に表示されるポップアップで選択してください。

(許可しなくてもアプリの全ての機能は利用可能です)

キーワード「誕生日 管理」

記念日・誕生日管理 GiftReminder が一番に出てくる。2021年に Yukihiro Ogawa さんによって作られた。

かなり作り込まれていて、ここで勝負するのは得策ではない。

UIに多少わかりづらいところはあるが、機能が豊富で相当頑張っている。マテリアルデザインだからFlatterだろうか。

マネタイズ

バナー広告は他のアプリ同様だが、「プレゼント」タブが面白い。

「みんなの欲しい物」という一覧を載せて、Amazon のアフィリエイトのリンクを貼っている。ここでどれくらい売れるのかは不明だが、10000件以上のレビューがあるので、売上があるのかも。

キーワード「誕生日 干支」

こちらも「何歳だっけ?ホーム画面に年齢表示」が多い。競合はこのアプリだけに見える。

「需要があるか?」「競合に満たせていない機能はあるか?」を考えてみる。

リマインダーというカテゴリでは勝負しない

リマインダーになった途端、 Google カレンダーなどが競合になる。リマインドは必要最低限とする。

カレンダーと Push 通知くらいは作ってもいい。「あと 1週間で ○○ さんの ○○ の誕生日です」と通知されたら嬉しい。

干支早見表では勝負しない

干支早見表はそれだけの単一機能のアプリがあるため、作らない。

作る機能

無制限に友達の誕生日を登録できる。なぜなら、「何歳だっけ?」は有料化しないと無制限の登録ができないから。無料でできるようにする。

誕生日の干支、星座、次の誕生日、次の誕生日までの日数、和暦を表示する。曜日も載せてよい。

誕生日は「次」が近い順に並べ替える。

通知する。誕生日にはラベル(すべて、家族、知り合い)をつける。検索できるようにする。

メモ機能をつけておく。

見送る機能

カレンダーで一覧を表示する機能は作らない。

おしゃれにするための BottomSheet は作らず、素直に別画面に遷移させてしまおう。

西暦が不明な場合のケースも作らない。それは「誕生日管理」のアプリでやっているから。

ドラムロールは Android でうまく動かなった経験があるし、複雑になるので TextInput を使ってみる。数字だけ入力する。

機能追加して汎用的なアプリにしたい欲求を抑える

開発しながら「記念日」アプリも作りたくなった。このアプリ自体に機能追加したくなったが、ここでは追加しない。

記念日を設定するなら、記念日管理用の単機能アプリを作るのがよい。

汎用的にせず、特定の用途に特化し続けるように気をつける。